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岩石―堆積岩


堆積岩とは

堆積岩の定義・意味など

堆積岩(たいせきがん)とは、水の堆積作用により堆積物が団結して形成された岩石をいう。

参考:三省堂 『スーパー大辞林』。『キーワード総整理 地学用語集 新装版』 旺文社、2014年、106頁。

堆積岩の位置づけ・体系(上位概念等)

岩石

岩石火成岩・堆積岩・変成岩に大別される。

なお、18世紀、岩石の起源をめぐって水成論と火成論の対立があった。

水成論はヴェルナーが主張した説で、玄武岩や花崗岩などすべての岩石は、海底に沈殿した物質が水の作用で堆積してできたものであるとする説である。

火成論はハットンが主張した説で、玄武岩や花崗岩は地下にある高温のマグマが冷えて固まったものであり、つまりは火の作用によりできたものであるとする説である。

結局、勝利したのは火成論で、これにより玄武岩や花崗岩はマグマが冷えて固まった火成岩であるという考えが定説となった。

ただし、水成論の考え方でできる岩石があることも認められ、それらは堆積岩と呼ばれるようになり現在に至っている。

藤岡 換太郎 『三つの石で地球がわかる』 講談社、2017年、65-66項。

地球は「火」に由来する火成岩(かんらん岩・玄武岩・花崗岩など)が土台になっているが、堆積岩は「火」に由来せず、「水」でつくられたものである、と言える。

藤岡 換太郎 『三つの石で地球がわかる』 講談社、2017年、192-193項。

堆積岩の意義・役割・作用

地層

堆積岩は地層を構成する。

堆積岩の分類・種類

堆積岩は堆積物によって砕屑岩・火砕岩(火山砕屑岩)・生物岩・化学岩に分類される。

なお、堆積岩はあちこちから長い年月をかけて流れ着いた雑多な岩石のかけらであり、生物の化石さえ混じっているので、火成岩のように鉱物組成や化学組成を分析して分類するということはせずに、堆積物の種類や堆積物を構成する粒子のサイズで分類する。

藤岡 換太郎 『三つの石で地球がわかる』 講談社、2017年、194項。

堆積物の種類・サイズと堆積岩の関係
堆積物堆積岩の分類堆積岩の種類
砕屑物 砕屑岩 礫岩
砂岩
シルト 泥岩
粘土
火山砕屑物 火山岩塊 火山砕屑岩(火砕岩) 火山角礫岩
火山礫 火山礫岩
火山灰 凝灰岩
石灰質の遺骸 サンゴ、貝類、有孔虫、石灰藻等 生物岩 石灰岩、チョーク
ケイ質の遺骸 放散虫 チャート、珪藻土
CaCO3 化学岩 石灰岩
SiO2 チャート
NaCl 岩塩
CaSO4 石こう

参考:『改訂版 フォトサイエンス地学図録』 数研出版、2018年、92項。

堆積岩の具体例

砕屑岩

たとえば、堆積作用により海底に堆積した礫・砂・泥は長い時間をかけて固い岩石である堆積岩になる(→地層)。それぞれ、礫岩(れきがん)・砂岩(さがん)・泥岩(でいがん)と言い、砕屑物からできているので、これらをまとめて砕屑岩(さいせつがん)と言う。

火山砕屑物
凝灰岩

火山砕屑物のうち火山灰が堆積して固まると凝灰岩になる。

生物岩
石灰岩

サンゴや貝類、有孔虫、石灰藻などが死んだ後、その炭酸カルシウムの殻や骨格などが堆積して固まると石灰岩になる。

チャート

放散虫はガラスと同じ成分である二酸化ケイ素を主成分とする殻を持っているが、この殻が堆積して固まるとチャートになる。

なお、放散虫は大きさが0.1ミリ程度の単細胞の海洋プランクトンである。

陸地から非常に遠く、礫・砂・泥などの大きな粒子があまり運ばれてこない場所でチャートが堆積する。

参考:NHK教育 NHK高校講座 地学基礎「地層の形成」 2022年06月14日放送



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