露出―露出補正
露出補正とは
露出補正の定義・意味など
露出補正(ろしゅつほせい)とは、カメラが決めた標準露出を変更して、適正露出にすることをいう。
露出補正の目的・役割・意義・機能・作用など
標準露出を適正露出に補正
露出は基本的には見た目どおりの明るさになるように設定する。
しかし、カメラの受光部が再現できる明暗の幅(=ダイナミックレンジまたはラティチュード)は人間の目よりも狭い。
そこで、メインの被写体にとって一番よい明るさを考え、その次に背景が犠牲になりすぎていないかを見て決定する。
ただし、カメラは標準露出を決定するが、一番よい明るさにしたいメインの被写体と背景とを区別しない。
したがって、最終的には撮影者がイメージする明るさ(適正露出。人間の目から見て自然な明るさ・目で見たのと同じような明るさ等)になるように露出を決定するしかない。
そのために行う作業が露出補正である。
参考:伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、73項。
黒つぶれ・白とび
カメラの受光部が再現できる明暗の幅は人間の目よりも狭いため、明暗差の激しい対象を撮影した場合、明るい部分に露出をあわせると暗い部分が真っ黒になり(=黒つぶれ)(→露出アンダー)、暗い部分に露出を合わせると明るい部分が真っ白になってしまう(=白とび)(→露出オーバー)。
したがって、逆光や、被写体が極端に白い場合または黒い場合は露出補正を行うのが前提と考えたほうがよい。
伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、73項。
たとえば、逆光では被写体と背景の明暗差が大きいため、被写体は真っ黒になる(「黒つぶれ」)が、逆光を利用すれば、被写体を立体的に撮影できる。
この場合、黒つぶれを防止するため、プラスに露出補正する。
露出補正の決定方法・決め方
カメラが決定した適正露出より明るくしたい場合は「プラス◯EV」、暗くしたい場合は「マイナス◯EV」の露出補正をかける。
露出補正の位置づけ・体系(上位概念等)
光
ホワイトバランス
何らかの光を記録するものがカメラであるが、露出補正が光の量を補正する機能であるのに対して、ホワイトバランスは光の色温度を補正する機能である。
なお、写真撮影では露出とホワイトバランスのどちらがおかしいのか混同しやすいので注意を要する。
この場合は露出補正とホワイトバランスの調整の両方を試してみる。
伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、94項。
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