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ホワイトバランス


ホワイトバランスとは

ホワイトバランスの定義・意味など

ホワイトバランスとは、光源の色温度(光の色がブルーからアンバーに変化していく方向で数値化したもの)と色偏差(グリーン側やマゼンタ側のズレ)の影響を補正して写真の色相(色味・色合い)を自動または手動で調整する機能をいう。

参考:写真の色を左右する「ホワイトバランス」のとり方(1/2)〈dot.〉 | AERA dot. (アエラドット) https://dot.asahi.com/dot/2019060600057.html?page=1。『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、66項。

ホワイトバランスの機能

色かぶりの補正

ホワイトバランスは光源の特性に応じて写真の色温度(ブルー~アンバー)と色偏差(グリーンとマゼンタ)の色かぶりを補正して、白がきちんと白に見えるようにすることが本来の目的である。

写真におけるホワイトバランスについて | SILKYPIX https://silkypix.isl.co.jp/how-to/tips/white-balance-in-photography/

色温度(ブルー~アンバー)の補正

自然光であっても蛍光灯や電球などの人工光であっても、カメラが取り込む光源となる光はそれ自体に色がついている。

光の色を数値で表したものを色温度というが、色温度が高いほど青み(ブルー)が増え、低いほど赤み(アンバー)が増える。

そのため、カメラで撮影する際、本当は白いものが白く見えないことがある(青みが増えることを「青かぶり」、赤みが増えることを「赤かぶり」という)。

参考:伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、94項。

ホワイトバランスはこうした「青かぶり」や「赤かぶり」といった光源の色の影響を中和して被写体の色が自然に見えるようにする。

参考:伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、94項。

色偏差(グリーンとマゼンタ)の補正

蛍光灯やLEDライトなどの人工照明ではグリーンやマゼンタなど太陽光にはない色の偏りを持っている。

写真におけるホワイトバランスについて | SILKYPIX https://silkypix.isl.co.jp/how-to/tips/white-balance-in-photography/

そのため被写体に緑の色かぶりがある場合を「緑かぶり」、マゼンタの色かぶりがある場合を「マゼンタかぶり」という。

参考:『SILKYPIX Developer Studio Pro11/11 ソフトウェアマニュアル』 株式会社市川ソフトラボラトリー、2022年、92項。

ホワイトバランスはこうした色偏差を補正する(「緑かぶり」や「マゼンタかぶり」を除去する)ことも目的としている。

色相(色味・色合い)の調整

ホワイトバランスはもともと「白さ」を調節するための機能であるが、この基本から踏み出して、暖かさや冷たさなども表現することができる。

つまり、色温度の補正機能を積極的に使ってカラーフィルターのように赤っぽくしたいか青っぽくしたいかをコントロールできる。

具体的には赤味を強くして暖かい、ノスタルジックな印象に、反対に青味を強くしてクールな印象にすることができる。

参考:伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、96項。

さらに、赤味や青味だけでなく色偏差を補正してグリーンとマゼンタもコントロールできる。

ただし、後述するように色温度色偏差による色補正は光の特性に従って行われるため、このルールから外れた色に仕上げるのが苦手である。

桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、217項。

ホワイトバランスの位置づけ・体系(上位概念等)

色調整(現像)

カメラとカメラに付属しているメーカーの純正RAW現像ソフト(SONYでは「Imaging Edge Desktop」の「Edit」)では、ホワイトバランスのほか、クリエイティブスタイル色合い(色相)、明るさ(明度)・コントラスト、彩度などの調整機能があるので、これらの機能を駆使して色を調整することによりカメラ(とRAW現像ソフト)だけで様々な色彩を作り出すことができる。

こうした画作りの要素はフィルムカメラにはなく、デジカメは「自分でフィルムを作るカメラ」でもあると言える。

桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、37項。

なお、[ホワイトバランス](色)は[明るさ](露出量)、[クリエイティブスタイル]とともに写真全体のイメージに関わる調整になるので、現像(色調整)ではこれらの調整を先に行った方が良い。

参考:『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、59項。

ホワイトバランスと関係する概念

カラーバランス

写真の色相(色味・色合い)を調整する機能はホワイトバランスのほか、市販のレタッチソフト(Photoshopなど)のカラーバランス等(ソニーの「Edit」では[色合い(色相)]機能がある。またトーンカーブでも色調整できる)の2つがある。

両者は目的は同じだが、考え方が異なっている。

ホワイトバランス機能は光の特性に従って色相を調整するものなので写真的なアプローチで、直感(アナログ)的に補正できる。

これに対して、レタッチソフトのカラーバランス機能等はデザイン的なアプローチで、レッドとシアン、グリーンとマゼンタ、ブルーとイエローというそれぞれが補色関係にある3項目のスライダーを動かして、論理(デジタル)的に補正する。

また、レタッチソフトにはホワイトバランス機能が搭載されていないことが多く、ホワイトバランスの崩れた写真はカラーバランス機能を使ってレッド・グリーン・ブルーのバランスを整えていくことになる。

したがって、色温度のレッド(暖色)とブルー(寒色)のように変化の方向が写真に即していないため、例えば暖かみを出したいという場合には、それをレッド・グリーン・ブルーのRGBに置き換えて考えなければならない点が難しい。

しかし、レッド・グリーン・ブルーで構成されているデジタル画像にあっては、それぞれの要素をダイレクトに(デジタルに)補正できるカラーバランスは理にかなった機能であり、レタッチテクニックが備わってくれば、ホワイトバランス機能を使わなくてもカラーバランス機能で色を自在に操れるようになる。

ホワイトバランスのように写真的な変化は伴わないが、「レッドを減らすとシアンが増える」というように論理的に色相の変化を把握できる機能であると言える。

桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、212-213,286,35項。

露出補正

何らかの光を記録するものがカメラであるが、ホワイトバランスが光の色(色温度色偏差)を補正する機能であるのに対して、露出補正は光の量を補正する機能である。

なお、写真撮影では露出とホワイトバランスのどちらがおかしいのか混同しやすいので注意を要する。

この場合は露出補正とホワイトバランスの調整の両方を試してみる。

伴貞良 『今すぐ使えるかんたんmini SONY RX100 基本&応用 撮影ガイド[RX100IV/RX100III/RX100II/RX100完全対応]』 技術評論社、2016年、94項。

ホワイトバランスの設定

プリセット調整

SONYのαシリーズのプリセット調整には、例えば、次のような項目がある。

基本的には、撮影シーンの光源と同じものを選択すると、色かぶりのない発色になる。

『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、66項。



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  3. ホワイトバランス―目的(色かぶりの補正)―色偏差
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  5. ホワイトバランス―設定―プリセット調整―太陽光

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