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コントラスト


コントラストとは

コントラストの定義・意味など

コントラストとは、写真の明暗差(写真の明るい部分と暗い部分との明度の差)を調整する機能をいう。

参考:『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、72項。

コントラストと関係する概念

トーンカーブ

トーンカーブ]も[コントラスト]と同様に明るさとコントラスト(明暗差)を調整する機能である。

特定の明るさ(色)を変更するとそれに伴ってグラフが歪曲してその周辺の明るさ(色)も連続的に変わるので、当然にコントラスト(明暗差)も変わってくる。逆に言えば、グラフを持ち上げる(下げる)と全体が歪曲して変化するので特定の明るさ(色)をピンポイントで明るく(暗く)することはできない。

ただし、[コントラスト]の各設定項目が名称も効果も写真的なアプローチであるのに対して、[トーンカーブ]は明るさの変化をグラフで指定する仕組みでよりデジタル的な機能である。

したがって、[トーンカーブ]は[コントラスト]では対応できない微妙なコントラストを調整できる。

参考:『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、41項。

しかし、[トーンカーブ]は明暗のつながり(グラデーション)=階調(トーン)そのものを引き延ばしたり縮めたりすることで明るさとコントラストを調整するため、トーンジャンプが生じたり、階調が荒れてブロック状のノイズが発生したりする怖れがあり、「かなり危険な機能」でもある。

参考:桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、140-141項。

コントラストの機能

硬調・軟調の調整

[コントラスト]をプラスにすると、暗い部分がより暗く、明るい部分がより明るくなって明暗差が大きくなり、写真がメリハリのある「硬い」イメージ・印象になる。

反対にマイナスにすると、暗い部分が明るく、明るい部分が暗くなって明暗差が抑えられて「柔らかい」(眠い)イメージ・印象になる。

参考:『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、72項。

これが「コントラスト補正の原理」である。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、47項。

色の調整

明暗を調整するということは色を調整するということでもある(私見)。

具体的には、明るい部分をより明るく補正すると、「軽やかな色彩」、「透明感」、「抜けのよい描写」などの効果が得られる。

反対に、明るい部分を暗く補正すると、薄い色が濃くなり、階調感が増すという効果が得られる。

また、暗い部分をより暗く補正すると、色が濃くなって締まりが出るという効果が得られる。

反対に、暗い部分を明るく補正すると、階調感が増すという効果が得られる。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、48-49項。

また、例えば、トーンカーブの[輝度]では、レッド・グリーン・ブルーの全チャネルが同時に編集されて明るさとコントラストを補正できるが、トーンカーブの各チャネル([赤]・[緑]・[青])を選択すると、特定のチャネル=色だけを編集することができ、ホワイトバランスとは異なるデジタル的なアプローチで色を補正できる。

参考:桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、220項。

参考:『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、56項。

ダイナミックレンジの調整

ダイナミックレンジとはカメラがとらえることができる、明るい部分から暗い部分への再現可能な幅をいうが、どれだけ高性能なカメラでも肉眼で捉えられるダイナミックレンジと比べると大幅に狭い範囲でしか捉えることができない。

コントラストはダイナミックレンジオプティマイザーとともにカメラの限られたダイナミックレンジを十分に活用するための機能でもある。

階調感の改善

コントラストの補正というとこれを強める方向ばかりで使われがちであるが、コントラストを弱めることで暗い被写体と明るい被写体の階調感を出すという使い方もある。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、47項。

具体的には、黒つぶれ気味の被写体も[シャドウ][黒レベル]をプラスして暗い部分を明るく補正することで階調感を高めることが可能である(ある程度の黒つぶれを救済できる)。

また、色が薄い状態や白とびに近く階調感に乏しい被写体は[ハイライト][白レベル]をマイナスして明るい部分を暗く補正することで階調感を高めることが可能である。

ただし、どの程度まで階調感が高まるかはデジタルカメラの性能=記録できるダイナミックレンジに左右される。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、48-49項。

コントラストの位置づけ・体系(上位概念等)

色調整(現像)

カメラとカメラに付属しているメーカーの純正RAW現像ソフト(SONYでは「Imaging Edge Desktop」の「Edit」)では、コントラストのほか、クリエイティブスタイルホワイトバランス色合い(色相)、明るさ(明度)、彩度などの調整機能があるので、これらの機能を駆使して色を調整することによりカメラ(とRAW現像ソフト)だけで様々な色彩を作り出すことができる。

こうした画作りの要素はフィルムカメラにはなく、デジカメは「自分でフィルムを作るカメラ」でもあると言える。

桐生彩希 『デジタル写真の色を極める! 写真の学校』 雷鳥社、2013年、37項。

なお、[クリエイティブスタイル]、[ホワイトバランス](色)、[明るさ](露出量)は写真全体のイメージに関わる調整になるので、現像(色調整)ではこれらの調整を先に行った方が良い。

参考:『ソニー イメージングエッジ完全マスター』 学研プラス、2019年、59項。

コントラストの設定

SONYのRAW現像ソフト「Edit」の[コントラスト]には次のような設定項目がある。

設定の手順としては、露出が適切な状態で調整しなければハイライトやシャドウの状態を把握できないので、コントラストを設定する前にヒストグラムの形状を見ながらまずあらかじめ全体の[明るさ](露出量)を補正しておく。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、47項。

その上で、やはりヒストグラムの形状を見ながら、[コントラスト]で写真の全体を「硬調」にするのか「軟調」にするのかを設定する。

「ソニー アルファ相談窓口」に問い合わせ

そして、[ハイライト]、[シャドウ]で最も明るい色、最も暗い色を決めてから、[白レベル]、[黒レベル]等で明暗を仕上げていくとわかりやすい。

参考:『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、48,49項。

なお、コントラストの設定の際は、ヒストグラムの山のピークが中央付近にあるときが適正な露出の状態なので、この状態に近づけるようにする。

ただし、キレイな山型になる例は稀なので、中央付近の面積が広くなるように設定するのがコツである。

『写真が変わる劇的RAW現像』 CAPA&デジキャパ!編集部、2016年、37項。

フェード

[フェード]については、SONYの公式サイトにも「フェードの度合いを調整」するという説明しかない。

「主にシャドウ・中間を強く持ち上げて低コントラストを実現」する設定項目ではと推測しているサイトがある。

「0」から「+1」の段階ではハイライトは逆にコントラストが低下、その後も僅かにコントラストが低下

ソニー α7 IV 徹底レビューVol.3 クリエイティブルック編 - とるなら 写真道楽道中記 https://asobinet.com/ino-review-a7iv-creativelook/#i-8



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